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映画「それでも夜は訪れる」感想考察|社会の闇と家族の愛

今回はNetflixの配信で鑑賞した2025年の公開の映画「それでも夜は訪れる」の感想考察です。(※一部ネタバレ含みます)

 

一見クライム映画のように見えますが、実際には貧困や性問題に真正面から切り込む監督の強い意志が感じられる作品です。

観る者に多くの問いを投げかけ、考えさせられます。ここでは感想に加え、少し考察も交えて書いていきます。

 

©Netflix



 

あらすじ

 

長年暮らしてきた家から退去目前のリネット(バネッサ・カービー)。契約の直前になって母親が現れず、しかも住居費用を車の購入に使ってしまったことを知り、呆然とする。


母と知的障害を持つ兄を守るためにリネットは、危険な夜の街へと踏み出していく。

 

 

ポイント①破滅的に落ちていく

 

貧困に沈み、母は衝動に身を任せ、収入も細く途絶えがち。障害を持つ兄も助けたい。
明日の朝までに大金を用意できなければ、家は奪われる――その残酷な現実がリネットを追い詰める。

 

家族を守ろうと、ただひたむきに走り出すリネット。
その純粋さと必死さに、応援したくなる。


お金をどうしても調達できないリネットは、夜の関係を持つ男の車を奪い、友人の顧客の金庫をこじ開ける。
その一歩ごとに、リネットは衝動と感情に引きずられ、引き返せない深い闇へと落ちていきます。

 

破滅に落ちていくリネットを見てハラハラしっぱなしです。

(純粋に家族を救う話かと思いきや、暴走するリネットに驚かされる・・・)

 

ポイント②リネットの過去と人格

 

話しが二転三転とダイナミックに動く中、リネットの少女時代に関わりのある男性の話や、過去にうっすらと触れることにより彼女が何故ここまで衝動的な人格になったのかなどが少し感じ取れます。

 

そこにはまさに社会の闇の生々しさが充満している。明らかに少女の心を歪ませる原因となるものが渦巻いている感じがしてゾッとする。

 

まとめ

 

本作「それでも夜は訪れる」はスリリングな展開が次々と巻き起こるクライム内容と、重厚なリネットの内面の掘り下げと貧困と性のテーマに切り込んだ問題作。

 

夜の世界に半分浸るリネットのどうしようもない破壊的な行動心理や、兄や母に対する家族愛に触れる中々いい作品。

(家の為にここまで犯罪を犯すのか?という非現実的なところはありますが、後半理由がわかってきます)

 

主役のバネッサ・カービーの心の傷を表現する繊細で優雅な演技も見どころ。

 

映画が問いかけるものの一つとして、人が貧困や夜の街の非情な環境に染まっていくのか?ということかなと筆者は思いました。

 

貧困や環境が人を歪め、努力して足掻いても落ちていく怖さかなと。

 

それと同時に家族というものの存在の大きさと、帰るべき場所について考えさせられる。特にリネットが兄に、「あなたはお兄ちゃんだから守って」と懇願するシーンはリネットの本当の心理を浮かび上がらせるいいシーンでした。

 

リネットはこの冒険の中で自分の過去と核となる部分を見つめ直し、ラストシーンのリネットは決意を胸に旅立ます。

 

そのラストシーンの破壊と希望を深く感じて欲しいという監督のメッセージですね。

 

作品情報

監督   ベンジャミン・カロン

公開年  2025年

制作国  アメリカ・イギリス

時間   110分

出演   バネッサ・カービー

     ザック・ゴッツァーゲンほか

 

Netflix公式予告


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