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映画「セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ」感想評価|おバカ映画の祭典?拝金主義のハリウッド批判

今回はU-NEXTの配信で鑑賞した、2000年公開のクライム・コメディ映画「セシルB/ザ・シネマ・ウォーズ」の感想評価です。(※一部ネタバレ含みます)

 

ピンクフラミンゴで知られるジョン・ウォーターズ監督が描く、“映画を愛しすぎたテロリストたち”の暴走劇。
拝金主義への痛烈な皮肉と、カオスな笑いが炸裂する異色作です。

主演は「ブレイド」のスティーブン・ドーフ。

 

 

あらすじ

ハリウッド女優のハニー・ホイットロック(メラニー・グリフィス)はボルティモアの映画試写会でセシルB(スティーブン・ドーフ)率いる過激映画撮影隊に誘拐される。

 

犯人として報道され、追われるセシルBたちはハニーを主演としたゲリラ撮影を行う・・・

 

ポイント①:拝金主義への過激な宣戦布告

 

セシルBたちは、ハリウッドのお涙頂戴映画やゲームの安易な実写化に嫌気がさし、自分たちこそ“本物の映画”を撮ると宣言します。


材料は盗品、撮影はゲリラ、武装して映画館を襲撃——やることなすこと無茶苦茶ですが、その“バカバカしさ”が笑える。
ハニーが観客に向かって「クソ映画!」と絶叫し、銃をぶっ放すシーンなど、狂気と笑いが同居する最高にくだらない名場面。

 

ポイント②:ハニーの変化

 

ハニーはセシルBたちに誘拐され、強引にゲリラ映画の主演にさせられる。
髪は無理やり金髪に染められ、ボロボロの姿で撮影に巻き込まれていく。

 

映画館での突撃撮影や武装したパフォーマンスを通じて、ハニーも次第に“共犯者”のように扱われ、逃げ場を失っていく。

最初は傲慢で自己中心的なハリウッド女優だった彼女が、セシルBたちの過激な思想と“映画への狂信的な愛”に触れることで、少しずつ心を動かされていく。

 

アホっぽくも見える彼女の姿に、どこか本物の“俳優魂”が滲み始めたとき、ハニーが主役級に輝く成長が、観ていて気持ちいいです。

(でもアホっぽいのは変わらないけど)

 

まとめ

 

『セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ』は、拝金主義にまみれたハリウッドを大いに茶化し、映画館を撃ち抜くようなクライム・コメディ。

 

過激さと下品さを全力で振りまきながらも、そこには映画への歪で切実な愛が込められている。(とはいえ、下品過ぎる・・・)

カンフー見てるアクション映画ファンや、ポルノ映画ファンを揶揄したような描写も面白い。

特に最近では中身のない娯楽映画や、感動映画も大量に生産されているので、2020年代の方が刺さりやすい内容になっているかもしれません。(昔もですが)

 

無茶で、下品で、くだらなくて、でもどこかで映画に命を賭けた、セシルたちの情熱が見える魂の一作。カルト映画というか、バカバカしい映画好きのための映画?という感じですね。

(ごめんなさい。家族では一緒に観れません)

 

映画という狂気を、ここまで真正面から乗り込んだバカ映画はないでしょう。
“映画にすべてを捧げる”とはどういうことか。それを一番アホで下品で過激な方法で教えてくれる、唯一無二の狂気と映画愛の一本。

セシルが「これこそ最高の映画だろ?」と生意気に言っている気がしてならない

 

 

作品情報

監督  ジョン・ウォーターズ

公開年 2000年

制作国 アメリカ、フランス

時間  87分

出演  スティーブン・ドーフ

    メラニー・グリフィス  など

 

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