今回はu-nextで鑑賞した2011年の映画「プリンセス トヨトミ」の感想評価です。(※一部ネタバレを含みます)
大阪には秘密の王国がある――豪華な俳優陣とワクワクする設定に引き込まれる作品です。
感想評価と良いところと悪いところを書いていきます。
あらすじ
会計検査院の三人は、仕事を進める中で特徴的な中学生二人と出会い、大阪の謎に触れていく。
調査を進めるうち、大阪には“豊臣家の末裔による秘密組織”が存在していた。封じられた歴史と父娘の絆が交差する中、隠された真実が今明らかに――
ポイント①:大阪国が実は存在していた・・・?
なんといっても本作の特徴は大阪国が密かに日本に存在していたという、想像力をくすぐられる面白さですね。
大阪城を中心にコテコテの関西弁もない、阪神ファンも暴れていない大阪の強調のない街を癖の強い会計検査院のメンバー三人が冒険する。
大阪出身の筆者から見ても、大阪という街は他の日本と比べてもほんの少し異質な文化を感じますし、独自の意志の強さや考えがあるように思います。
独立国大阪という設定が絶妙で、さらに豊臣家の末裔や徳川家が絡んでいるというのも歴史好きとしては興味を惹かれる要素。
ポイント②:曲者揃いの会計検査院三人
主人公となる会計検査院のメンバー、中心が鬼の松平と言われている松平元を堤真一が演じる。
堅物で、観察眼が鋭く、堤真一がしっかりとそこにいる人物として光る演技。
松平の相棒・鳥居忠子を演じるのは綾瀬はるか。奇跡を呼ぶ“ミラクル鳥居”と称される不思議な魅力は、綾瀬はるかの透明感と抜けた雰囲気の演技にぴったりでした。
そしてもう一人、旭ゲーンズブール。岡田将生が演じる真面目なハーフ。
三人のこのアンバランスな感じが、この大阪の謎の冒険をさらに面白くする。
総論:三人組の謎の大阪冒険
本作「プリンセス トヨトミ」は謎の大阪大国に迫る設定が面白いドラマ映画。
評価の賛否が分かれる原因は、鳥居や旭の人物の掘り下げが少なく、活躍が少ないところかなと。もっと終盤に三人が絡んで、物語が動いたら面白かったと思う。
しかし、松平の過去と、父との関係をこの舞台の上で、物語に絡めて感情豊かに描いているのは感情に訴える力が強く、ジーンと心に響きました。
特に歴史の流れと松平の親子関係を重ねる演出は素晴らしいですね。
奇抜な設定と真面目な監査官たちの対比がユニーク。大阪の街を背景にした“もうひとつの歴史”に触れる、不思議な旅路の物語。夏の大阪の雰囲気に浸る、ちょっと癒される作品です。
(さすがにもうちょっと終盤、盛り上がる脚本にして欲しかったけど・・・)
作品情報
2011年/119分/日本
監督 鈴木雅之
