今回はイオンシネマで鑑賞した映画「BETTER MAN/ベター・マン」のポイントと感想・評価について書いていきます。(ネタバレもあります)
第97回アカデミー賞の視覚効果賞のノミネート作。最高のエンタメ映画?
オーストラリアとアメリカの合作による、ロビー・ウィリアムスの伝記的な映画。
ロビーは映画でVFX、CGによりサルとして描かれています。
(声はロビー・ウィリアムス本人のもの)
監督は「グレイテスト・ショーマン」のマイケル・グレイシー。
あらすじ
イギリスで生まれたロビー・ウィリアムスは子どもの頃からスターになることを夢見ている純粋な少年だった。
1990年台の序盤にボーイズグループの「テイク・ザット」に選ばれ、有名になっていくロビー。しかし、彼のスター街道には苦悩と喪失の試練が待ち構えていた。
ポイント①:エンタメ性抜群のミュージカル
ロビーが「テイク・ザット」に加入し、グループ5人がクラブやステージ上でポップな歌を派手に踊って歌う。
さらに街へ繰り出し、道路を縦横無尽に駆け回り、若さとスター性を輝かせ、画面いっぱい使った踊り歌う様子が圧巻。
前半、少年ロビーの不安や喜び・愛を表しつつ、ミュージカルにより観客を盛り上げる。日常がミュージカルとなりテンポが速く、展開が上手い。
(というか、展開詰め込み過ぎ)
ポイント②:ロビーの劣等感
幼少期に憧れの父がショーのために家出したこと、サッカーでの失敗が原因でロビーは劣等感が染みついている。
この凄い劣等感によりロビーの姿はサルで描かれる。
毎回重要な場面でロビーは「沸かせろ」と自分に言い聞かせる。
ステージで自分を表現しようとすると、幻想により昔の自分が客席に現れて「おまえは出来ない、クズだ」と罵声を浴びせる。
(VFX,CGを上手く使っていて面白い)
有名になろうとも心の奥にある劣等感にロビーがどう向き合うのか、その心情に共感できて後半の気持ちの爆発に繋がる。
ポイント③:ラストシーン号泣
父がテレビの前で一緒に歌ってくれた温かい記憶。そして、自分を置いていった喪失感。
テレビを一緒に見たり、いつも傍にいて励ましてくれた祖母の大きな愛を受けた幼少時代。
そして過去の自分の劣等感を包む気持ち。
その心の集大成、ラストシーンの歌「My Way」に最後10分、感動で胸がいっぱいになる。(筆者は普通に号泣・・・)
まとめ
本作「BETTER MAN/ベター・マン」はロビーの劣等感と喪失・再生をミュージカルで描く最高エンタメ伝記映画。
主人公をサルでアニメ感なく、表情や顔のシワなどをリアルに描き、感情がダイレクトに伝わりやすいのが面白い。
「紅の豚」みたいに主人公を動物にして、実写(というかVFX)でここまで感情豊かに表現するのが凄い。
ラストシーンは本当に温かい感情に包まれる。是非、感動的な映画が好きな方におすすめ。
監督 マイケル・グレイシー
公開 2024年(アメリカ)
時間 134分
出演 ロビー・ウィリアムス
ジョンノ・デイヴィス
スティーヴ・ペンバートン など
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