TOHOシネマズで見た映画レビュー。
オリンピックの人質を取る、テロ事件を中継した、事実をもとにしたドイツ映画。一気に引き込まれるサスペンス。
結構楽しめたので、満足です。ネタバレ注意。
簡単なあらすじ
1972年9月5日、ミュンヘンオリンピック開催中にパレスチナ武装組織「黒い九月」が選手やコーチを人質にしたテロ事件が起きる。
死者が出たという情報も出る中、現地にいたスポーツ番組のスタッフが事件を追い、リアルタイム中継を決断する。
ポイント① 視点がずっとスタジオ内
本作の特徴はなんといっても基本、映る場所がスタジオ内で完結するという斬新さかなと
外の映像は中継カメラを通したもので、情報も電話や外に出ていたクルーから伝えられる。
事件は近くで起こっているのに、観る人の目線はずっとスタジオで、現場の責任者と変わらない情報が与えられる。
この手法はかなり挑戦的で面白いなと
(会議室や家でずっと喋るみたいな作品はあるけど、サスペンスでこれはないかな)
ポイント② その場にいるような臨場感
テロに対応するのがスポーツ番組スタッフなので、報道番組との中継の取り合いや、中継の時間、カメラの設置場所など、細々としたことがかなりのドタバタ、緊迫感がある!
そのカオスな状況が、臨場感を引き起こし、見ている人にまるでそこに参加しているような錯覚を起こし、興奮させると感じる。
(特に映画館で観るとだいぶ違うと思う。最初から引き込まれた)
感想
目の前の事件を絶対に中継するというプライド、精神はやっぱり感動する。
テロの中継が終わった後、現場の責任者の表情は納得がいっていないような、やり遂げたという感じではなかった。
もしかしたら、「中継は誰の役に立ったのか?」その答えを探すことができなかったのかなと思った。
(現場スタッフも観ている人同様に情報の興奮に飲まれてしまった感じはある)
あとは、主要人物の心理の掘り下げがもうちょっと欲しいなと思った。(めっちゃ素人意見だけど)
まとめ
本作はテロ事件をスタジオ内だけで映した挑戦的で、臨場感がみる人を興奮させるサスペンス映画。
レベルが高いのでサスペンス好きな人はおすすめです。
現在(2025年2月)、劇場公開中。
監督 ティム・フェールバウム
公開 2025年
制作国 ドイツ、アメリカ
時間 94分
出演 ピーター・サースガード
ジョン・マガロ など