2015年のアメリカの事実を基にしたドラマ映画。
簡単なあらすじ
2001年、ボストンの日刊紙「ボストン・グローブ」は新しい編集長が就任。
編集長は少数精鋭チームの「スポットライト」にゲーガン神父の子どもへの性的虐待事件について調査を指示する。
調査を進める内に約90人もの神父が性的虐待に関与した疑惑が浮上し、教会全体での隠ぺいの証拠もあがる。
ポイント① 教会という絶大な力の闇
今回、一人の性犯罪ではなく、カトリック教会という巨大組織が、知りながら隠蔽し続けてきたという点が大きい問題だ。
被害者の証言、秘密裏に和解金を支払った記録、そして社会全体が教会の権威を恐れ、長年にわたって目をつぶってきた現実——。
(単純にこういう隠ぺいが事実としてありえるって怖い)
記者たちが巨大な悪に立ち向かうっていう話が、定番だけどやっぱり燃える。
ポイント② スポットライトの信念
「権力の圧力に屈せず、真実を世に出す」というスポットライトチームの信念だ。
被害者は何十年も前からいて、トラウマでいまだ苦しんでいる人が多い。さらにこれから被害に合うかもしれない子どもを増やしたくない。
教会の秘密を隠そうとする闇を必ず報道するという信念が、チームの一つ一つの行動から見られた。
何よりも今回リアルなのは記者を絶対的な善とするのではなく、悪い点もあって絶賛するだけではない現実の人間を表現したのも良かった。
まとめ
本作は教会という絶対的な力を持った組織の闇を暴く、信念を持った人たちの話である。その信念に胸を熱くなった。
実際、当時使った言葉など再現されていて、被害者が不快にならないように配慮もしている。
またマイケル・キートンなど演技上手い、好きな俳優が多くて楽しめた。
そして・・・
どうしても本作が今日本で話題になっている「フジテレビ問題」やちょっと前の「ジャニーズ問題」に重なる・・・
「スポットライト」のような報道機関が巨大組織の隠ぺいを許さないと信念を持ち、闇を追及することを日本でも願うばかりである。
現在(2025年2月)、見放題配信はAmazonプライム、u-next、huluなど
もし報道機関に闇があっても報道してね
監督 トム・マッカーシー
公開 2015年
制作国 アメリカ
時間 129分
出演 マイケル・キートン