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映画「窓際のトットちゃん」感想 ~時代の厳しさと自分の生き方~

今回は2023年公開のアニメ映画「窓際のトットちゃん」のポイントと感想・評価について書いています。ネタバレもあるので注意してください。

 

原作は黒柳徹子のノンフィクション小説。

 

 

 



簡単なあらすじ

1940年、東京の公立学校に入学したトットちゃん(大野りりあな)は、好奇心旺盛な性格から問題を起こし、退学を余儀なくされる。

 

新たに入学した私立の「トモエ学園」は、生徒一人ひとりの個性を尊重し、自由に授業を選べる先進的な教育だった。そこでトットちゃんは、小児麻痺を抱える優しい少年、山本泰明(松野晃士)と友情を深めていく。

 

ポイント①自由な精神の学校と戦時中の時代

 

トモエ学園の生徒が好きな科目から授業を始められるシステムや、校長先生(役所広司)の温かく生徒を包み込む姿勢が本作の魅力の一つとなっている。

規則第一の公立学校とは対照的で、現代でも見習うところがあると思う。

 

一方で、他校の生徒からトモエ学園がバカにされる場面や、トットちゃんの母親の服装が批判されるシーンでは、個性や自由が否定される戦時中の厳しい空気が痛いほど伝わる。(見ててつらい)

 

ポイント➁印象的な雨の日のシーンから怒涛の展開

 

特に雨の日のシーンが印象的だった。お腹を空かせたトットと泰明がご飯を求める歌を歌っていると兵士に叱られる。

泣き出したトットを前に、泰明は水たまりを跳ねながら笑顔で歌のリズムを刻む。その姿には、苦しい状況でも希望を見出そうとする強さが感じられ、胸を打つ。

 

そこからのラスト20分は、怒涛の展開が続き、ちょっと泣きました。(二回目ラスト見て、二回目も涙出たんで、だいぶ心にきたと思う)

 

まとめ

 

どんな逆境でも、自分の魂を失わない尊さを教えてくれる本作。筆者が今年一番よかったと思った作品。(まだ1月だけど)

二人のような生き方をしていきたいと思う、人生の一作になる映画だった。

あと、声優が役所広司小栗旬、杏など実力派俳優が揃っていることもポイント。

 

現在、見放題配信はNetflix。レンタルは他にも。どんなに遠くに行っても必ず戻ってくる・・・泣

 

 

監督  八鍬新之助

制作年 2023年

制作国 日本

時間  114分

出演  大野りりあな など