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映画「スーパーノヴァ」感想

 

今回は2020年制作の映画「スパーノヴァ」のポイントと感想・評価について書いています。ネタバレもあるので注意してください。

 

美しいヒューマンドラマであり、ロードムービー

 

 

あらすじ

 

サム(コリン・ファース)は演奏会のために、20年来のパートナーである作家のタスカ―(スタンリー・トゥッチ)とイギリスをキャンピングカーで旅をする。

しかし、タスカ―の秘密によって二人の未来の形が変わってしまう・・・

 

まとめと感想

 

序盤の会話から、二人がどうしようもなくピッタリの相手であることが伝わってくる。

 

愛情に満ちたやり取りの中に、ユーモアと知性が絶妙に混じり合い、聞いていて心地よく、いくらでも見ていられる。

二人が男性同士なのは、演出の自然さから特に気にならなかった。

 

主演のコリン・ファーススタンリー・トゥッチの演技は、この映画の最大の見どころだろう。特に、二人が交わす目線や仕草には、台詞を超えた深い感情が表現されていた。愛情と喪失感の入り混じった複雑な感情を、これ以上ない形で見せてくれる。

 

筆者が特に好きなのは、タスカーが小さな女の子に星について語る中盤のシーンだ。老いた星は爆発し、その欠片が何年もかけて生物の一部になるという話を静かに伝えるタスカーの姿には、大きな物語を感じさせる。

 

人間の命や愛もまた、終わりを迎えた後に巡り巡って何かの一部になる――タスカーはそう思ったのだろうか

 

繊細な演技と美しい映像が重なり、観客に静かで深い余韻を残してくれる。最後の二人の選択をそっと見守ってあげて欲しい。

 

 

監督  ハリー・マックイーン

制作国 イギリス

制作年 2020年

出演  コリン・ファース

    スタンリー・トゥッチ―など

時間  95分