映画のある世界で

人生に迷った時は映画を…いつも迷ってるかも

映画「ホールドオーバーズ置いてけぼりのホリデイ」

映画「ホールドオーバーズ置いてけぼりのホリデイ」感想

今回もクリスマス映画第4弾です。皆さんクリスマスどうでしょうか?筆者は家でゆっくりしています。今作は上質で心に寄り添うような作品を紹介。

主役は「サイドウェイ」や、このブログで紹介した「ブラザーサンタ」のサンタ役などのポール・ジアマッティ。監督は「サイドウェイ」や「ファミリー・ツリー」などのアレクサンダー・ペイン。二人は再タッグです。

ここからネタバレ注意を。

あらすじ

1970年の冬のボストン近郊、バートン校の古代史の堅物教師ハナム(ポール・ジアマッティ)は休暇シーズンに家族の元に帰らず学校に残る生徒の面倒を見る居残り役に任命される。5人の居残り生徒がいたが、4人は途中スキー旅行に行き、母親と連絡がつかない問題児アンガス(ドミニク・セッサ)だけが居残りとなる。ハナム、アンガス、そして料理長のメアリー(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)の三人はクリスマス、年明けと一緒に過ごす中、反発したりしながらも関係を深めていく・・・・

 

引用:「ホールドオーバーズ置いてけぼりのホリデイ」公式サイト

感想とまとめ

「”ルビコン川’’を渡れば取り返しがつかないぞ」ハナムは入館禁止の体育館に入ろうとするアンガスを必死に止めようとする。

「”賽”は投げられた」と言いいアンガスは走り出し飛び込み台で大ジャンプをするのだ。

ここが序盤の一番好きなシーン。問題児アンガスは学校から逃げ出そうとホテルに連絡しますが、空き部屋がない。ハナムに電話を阻止され、抵抗し走り出す。クリスマスソングが流れる中、二人は全力疾走。個人的な問題で重たい中、コメディ的で楽しくなる。

 

そしてもう一つ印象的な中盤。三人がテーブルを囲み、アンガスがクリスマスディナーでメアリーが作った料理を食べ驚きながら「こんなに家庭的なクリスマスは初めてだ」と言う。序盤の荒々しい態度から一転、家族的な温かみを感じる場面となる。



いいシーンが多いし、無駄なところがほとんどない。多くの場面が重なりハナムとアンガスの人間性を深く描写する。脚本が素晴らしい。また、「歴史は過去を学ぶだけでなく”今”を説明することでもある」などハナムの古代史教師だからこその名言が満載である。沢山あるので探して欲しい。さらに70年代音楽、古いクリスマスソングが場面を温かく包む。

 

孤独な魂だとしても、奇跡的に心が通じ合うことはあり、互いに癒すこともある。そんな温かい上質なストーリーが重なり、三人の素晴らしい演技で名作に。アンガスはきっとこの日々を忘れないだろう。現在、見放題配信はAmazonプライム。レンタルは多数。

では、今回はこのへんで。ありがとうございました。バートン男子は嘘をつかない!

 


www.youtube.com


www.youtube.com

 

監督    アレクサンダー・ペイン

制作国   アメリ

公開年   2023年

時間    133分

出演    ポール・ジアマッティなど